海外旅行へ行く時、多くの方がスマートフォンも持参するかと思います。しかし、何もせず持参しても使えません。そこで、海外旅行の時にどうすれば普段のように使えるのか?の方法論をご紹介し、かつ、比較的お得に使える海外SIMカードの使い方にフォーカスしてお伝えしたいと思います。
この記事で分かること
海外で自分の携帯電話を使う方法
海外SIMカードの入手方法、及び特徴
既に海外SIMカードを使ったことのある方や、今後海外SIMカードを活用してみたい、という方はこちらもどうぞ。
【激推し】SIMカードへのTop Up(チャージ)と活用方法!
海外旅行の時に購入したSIMカードを、日本でそのまま使うことができます。また、後日海外で再利用するこ ...
続きを見る
海外で自分の携帯電話を使う方法
選択肢は幾つかあります。1.や2.は、空港や携帯電話会社のサイトなどで見たこと・聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
1.海外Wi-Fiレンタル/レンタルルーターを利用する
2.携帯電話会社の海外利用プランを利用する
3.現地のSIMカードを購入して利用する
1.海外Wi-Fiレンタル/レンタルルーターを利用する
「GLOBAL WiFi」や「イモトのWiFi」が有名かと思います。地域・日数・容量・補償内容にもよりますが、私の好きなタイでできるだけ近い条件にて比較してみます(2023年5月3日現在、全て税込み価格)。
企業名 | プラン | 金額(1日あたり) | 参考(5日間) |
GLOBAL WiFi(※1) | 4G 超大容量プラン(1.1GB/日) | 627円/日 | 3,135円 |
イモトのWiFi(※_2) | 4G ギガプラン(1.0GB/日) | 1,470円/日 | 7,350円 |
※2:公式サイトでの見積価格。補償なし、空港で受け取り・返却。
上記は、補償やオプション無しの値段です。盗難補償や電源変換プラグ、翻訳機などの補償やオプションをつけていくと、1日あたりでチャリンチャリンと加算されていき、なかなかの値段となりますが、今回はそういったチャリンチャリンビジネスは抜いて考えていますので、よりリアルではないかと思います。
また、GLOBAL WiFiは割引無しでレンタルすると、イモトのWiFiよりも高くなるという結果が出ています。なお、価格.comではイモトのWiFiのプランは表示されません。
2.携帯電話会社の海外利用プランを利用する
日本の大手携帯電話会社では、海外利用向けのプランを用意しています。そこで、国内大手4社のプランをまとめてみました。但し、各社の条件がバラバラであるため、一番近い利用方法の目安としてもらえればと思います。
携帯電話会社名 | プラン名 | 料金 | データ量 |
NTT docomo | パケットパック海外オプション | 980円/24h | 月額プラン内から消費 |
au | 世界データ定額(かっこ内は早割キャンペーン最安値) | 980円/24h(490円/24h) | 月額プラン内から消費 |
SoftBank | 海外あんしん定額(定額国L、2023年7月12日(日本時間)の利用開始分まで) | 980円/24h(3GB) | 月額プランとは別途消費 |
楽天モバイル | Rakuten UN-LIMIT VII(海外使用分は2GBまで無料) | 980円/月~ | 月額プラン内から消費 |
各社、条件が揃わないために難しいところですが、金額だけを見ると980円がキーとなっていますね。しかし、月額プラン内からデータを消費される会社が多く、個々でどんなプランに入っているのか、海外旅行時における月額プランのデータ残量などによっても判断が分かれそうですね。とはいえ、海外利用のためだけに携帯電話会社を乗り換えることは考えにくいため、実際には旅行期間(日数)と場所及び使い方によるのではないでしょうか。
また、海外旅行では意外と多くのデータ量を消費すると思います。
なぜならば、始めてや不慣れな場所では、恐らくGoogle Mapsをはじめとする地図アプリの利用頻度が高くなる可能性があります。他にも、歩行や移動するだけでポイントが貯まるようなサービス、飛行機の位置情報を確認するようなアプリなど、GPS機能を使うアプリをお使いの方は、位置データを拾いにいくことでバッテリーに加えてデータ量も多く消費することとなるため、予想外に多くのデータを使用する可能性があることを覚えておくとよいでしょう。
3.現地のSIMカードを購入して利用する
最後にご紹介するのが、現地のSIMカードを購入するというもの。ちょっとハードルが上がる気がすると思いますが、実はそれほどでもないですよ。
SIMカードとは
・Subscriber Identity Module Cardのうち、「Card」以外の頭文字をとった言葉で、加入者を識別するためのID番号が記録されたICカードを指す。このID番号と電話番号を紐づけることによって、重複せずに通信を行うことができている。つまり、同じID番号のSIMカードは存在しない。
・データ通信のみのプラン(=データローミングプラン)とデータ通信に加えてSMSや通話を含んだプラン(=音声通話ローミング)がある。価格面をザックリいうと、前者は割安で後者が割高であるが、LINE同士やSkype同士での通話で済む場合には前者を選べる。固定電話へかける予定や、自分の保険として電話をかけられる状態にしておきたい場合は後者が良い。
・SIMカードは、技術の進歩と共に複数の規格が存在するが、現在の主流は2012年のiPhone 5から採用されたナノSIM。2016年には、eSIMが登場。ナノSIMまでの物理的なSIMではなく、SIMカードに相当する機能を端末(スマートフォン)に内蔵・記録可能な規格であり、これにより1台の端末(スマートフォン)に複数の電話番号を持たせることも可能となった。
海外SIMカードの入手方法、及び特徴
さて、ウンチクはここまでとしますね。
購入方法は2つあります。【現地(空港や街中)での購入】と、【日本国内で出発前に購入】です。それぞれ解説します。
【現地(空港や街中)での購入】
目的地の空港で降機し、入国審査を終えると現地携帯電話会社の売店があります。両替店よりも多いかもしれません。建物内の通路や、ターンテーブルの近くで売っていることが多いですね。
もちろん、街中でも売っています。普通にスマートフォンショップがありますので、そこで購入・契約するのも手ですね。しかし、この方法だと現地の言葉または通じるか不明ですが英語を知っていないと会話が成り立たず、入手ができないことも考えられます。
なので、現地で買うならば空港をお勧めします。空港ならば、購入目的がほぼほぼ現地SIMの購入なので、メニューを見てどのプランが良いかを指で示せば購入手続きを開始してくれます。
ポイント
・メリット:そもそもの通信料=プランが安いことが多い(日本は高い!)。プランを決めて料金を払えば、スマートフォンを渡すだけで通信の開通までをやってくれる。言葉が通じなくても、プランへの指差しとジェスチャーで売買が成立する。
・デメリット:購入時は、現地通貨払い(←これ大事)が殆ど。知らない人に、自分のスマートフォンを預けることになる。同業他社が付近にあり、どこにするか、どのプランにするかなどの比較・検討時間が少ない。街中と比べて簡易販売店であることが多いため、プランが限られていることがある(行った先の国内専用のプラン=SIMカードしか売っていない場合)。
【日本国内で出発前に購入】
Amazonや楽天市場など、ネット上で購入が可能です。プランなどの比較・検討も、好きなだけできますね。
ポイント
・メリット:出発前に、クレジットカードやポイントなどで事前決済と、物理的な入手が可能。プランなどの比較・検討が自由。1回の渡航で複数の国へ行く場合に(いわゆる周遊)、複数国対応のSIMカードを選べる。
・デメリット:海外で使うための設定を、自分でしなければならない(一定の知識を持つか、調べる力が求められる)。日本国内で開通が可能な反面、開通した時点で利用時間やデータ量のカウントが開始されてしまうため、開通させるタイミングを考えておく必要がある。
設定方法に関しては、パッケージに方法が書かれた用紙が同封されていると思いますので、それに従って進めていただければ開通できるはずです。
その際のポイントとしては、【データローミングをON】にすることなので、忘れないようにしてくださいね。これをしないと、繋がりそうで繋がりません。何故ならば、SIMが海外製に変わっているため、日本国内では日本の電波を借りなければならないからです。通常、日本の携帯電話会社のSIMを使っている場合は、データローミングをOFFにすることが鉄則ですが(高額請求を避けるため)、この方法は逆に安い海外SIMを使うからこそデータローミングをONにすることが必要なのです。
iPhone :「設定」 → 「モバイル通信」 → 「通信のオプション」 → 「データローミング」
Android:「設定」 → 「ネットワークとインターネット」 → 「モバイルネットワーク」 → 「データローミング」
ローミング:携帯電話やPHS、またはインターネット接続サービス等において、事業者間の提携により、利用者が契約しているサービス事業者のサービスエリア外であっても、提携先の事業者のエリア内にあれば、元の事業者と同様のサービスを利用できることをいう。*出典:Wikipedia
私見ではありますが、年に1回くらいしか海外へ行かないのであれば、2.の携帯電話会社のプランで良いのではないでしょうか。但し、ほとんどの会社が24時間=1日あたりであるため、旅行期間が長い場合には費用が嵩むことになりますので、そのあたりを抑えたい場合には3.のどちらかが良さそうです。
ちなみに、私は現地調達派でしたが、最近は事前調達もし始めました。国によって、使い分けをしながら海外旅行を楽しんでいます。
最後に
この記事では、【海外で自分の携帯電話を使う方法】と【海外SIMカードの入手方法、及び特徴】について解説しました。
コロナ禍も終わり(2023年5月5日WHO発信、「新型コロナウイルス感染症に対する緊急事態宣言を終了する」による)、海外旅行にも加速がつくでしょう。そんな時、海外でも普段と変わらずにスマートフォンによる活動ができれば、言葉や文化、風習などによる違いもその場ですぐに調べられ、納得したり順応したりすることもできると思います。そんな新たな一歩に、少しでもお手伝いになれば幸いです。
【激推し】SIMカードへのTop Up(チャージ)と活用方法!
海外旅行の時に購入したSIMカードを、日本でそのまま使うことができます。また、後日海外で再利用するこ ...
続きを見る